フラボノイドの効果
ヤエヤマアオキにはフラボノイドも含まれています。フラボノイドは天然に存在する有機化合物群のことで、いわゆるポリフェノールと呼ばれている、より大きな化合物グループの代表例ということになります。
ちなみにその中にアントシアニン、カテキン、フラバンも含まれています。こうしたフラボノイドのうち、クエルセチン、ヘスペリジンなどをあわせビタミンPと呼ぶことがあります。これはビタミン様物質として日本ビタミン学会で規定しています。
ビタミンPは、毛細血管を強化する効果があります。毛細血管には、体の栄養、酸素のやり取りをする働きがありますが、その正常な機能のためには適度な透過性が保たれている必要があります。ビタミンPは、その透過性バランスを改善して毛細血管を強くして、浮腫、出血などを予防する働きがあるのです。
また、血圧の上昇を抑制する効果もあります。それはビタミンPに活性酸素を除去する働きがあるからで、そのため、血管の収縮をコントロールする作用をします。血中の中性脂肪の分解をする効果もあります。中性脂肪が増加することで、善玉コレステロールは減ってしまい、逆に悪玉コレステロールは増加するので、動脈硬化、脳血栓、心筋梗塞の原因にもなってしまいます。ビタミンPは中性脂肪を分解する作用があるので、健康な状態に戻そうとします。
更にはビタミンCを安定させるという効果があります。もともとビタミンCは不安定で壊れやすい成分ですが、ビタミンPはビタミンCを安定させることで働きを補強する役割を担っています。抗アレルギー作用もあります。それは血管の透過性を抑制するからで、そのため、花粉症、アトピー性皮膚炎などの症状を緩和させる働きにつながります。