ヤエヤマアオキの実の味と健康効果



健康成分

 

 

インドネシアなどの東南アジアでは、ヤエヤマアオキの果実や葉は食用意外にも医薬品として利用され、樹皮や根は染色に利用されています。日本でも根を染色材料として利用しています。

 

含有する成分としては、ダムナカンタール(アントラキノン類)、アルカロイド類、テルペン類、ビタミンC、カリウム、フラボノイド類などがあります。

 

ダムナカンタールというのは、チロシンキナーゼ阻害剤として作用するアントラキノンのひとつで、アントラキノンは芳香族に属する有機化合物です。これはアロエ、センナ、ダイオウ、カスカラなどの植物にも含まれています。天然のアントラキノン誘導体は下剤として作用するものが多いとされています。

 

アルカロイドとは、窒素原子を含み、多くの場合で塩基性を示す天然由来の有機化合物のことです。テルペンはイソプレンを構成単位とした炭化水素で、植物、昆虫、菌類などから作り出される生体物質です。

 

健康成分となるのはビタミンCです。ビタミンCは抗酸化ビタミンで、皮膚や血管の老化を抑制し、免疫力をアップさせる作用もあります。この抗酸化力はかなり強力で、活性酸素(細胞や組織の老化の原因となる)からの防御をしてくれます。悪玉コレステロール(LDL)がサビると過酸化脂質ができますが、その生成までも抑制できます。従って若さを保つためにはビタミンCが大変重要なのです。

 

また、ビタミンCは補酵素としても作用します。補酵素は、コラーゲンを合成する時に必要な酵素の働きを助けます。コラーゲンは美容成分として知られる成分で、たんぱく質のひとつです。体を構成するたんぱく質のうち3分の1をコラーゲンが占めています。細胞同士の結合が強化され、血管、筋肉、皮膚、骨などを丈夫にしてくれます。